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佐野日記「東京大学新聞『ひと』」

東京大学落語研究会が誇る天才芸人佐野智!サノーの紡ぎ出す言葉はどうしてこんなにおもしろいのでしょうか? サノーの謎文章を拾い出してみました。

東京大学新聞1998年12月22日号『ひと』
理学部3年佐野智さん
ネタは普段の生活から

Sano 落語研究会の佐野智さんは、今月十二日に早稲田大学で行われた、「東京六大学お笑い頂上決定戦」での準優勝漫才コンビ・デルモンテ2のボケ役。ネタは全て佐野さんの創作だ。
「いつもはデルモンテなものの、相方が『当日は姉貴の結婚式だから出れん』と言い出す始末。 デルモンテ2は大会一週間前に結成した即席コンビです」。だが単なる即席というわけではなく、「相方の福井(洋平さん、法学部3年)とは一年の頃から落研の友人で、駒場時代不毛にも毎日十時間以上ともにすごしていたという」という。大会で披露したネタは「不老不死」と「睡眠不足」。不老不死になったのに生命保険を掛ける男、眠るための方法を重い瞼を支えながら考える男を演じ、審査員のミス早稲田にも絶賛された。曰く、「面白い声ですね」。駒場祭の寄席で、アンケートに「もう佐野さんの真似までできるようになりました」と書いてきたほどの熱狂的なファンもいる。次は年度末に学外ライブを行う予定だそう。「東大新聞でも告知をするので、これは見に来たほうが」
そのお笑いの源は「普段の生活」。プロの芸人が仕事としてネタを仕込み演じるのに対し、普段の会話や行動からネタを拾う。 帰宅してひとりになった時「あの時こう喋ればもっと笑いがとれた」と反省しつつ、芸を磨いている。
人骨の研究をしたり石器をつくったりする、生物学科人類学課程に所属している。 「昔から人間に興味があり、それなら人類学課程だと思い理学部生物学科に進学したんですよ。そしたらそこに人類学課程がありまして…」絶妙に日常会話を論理破綻させてゆく。「授業で頭蓋骨の標本(1ケ数十万円)を観察していた時、無性に音が欲しくなりまして。 それで頭蓋骨をポコポコしたら、教官に叱られてしまい…。以来監視の目が厳しくなり、大腿骨で肩叩きをしただけでも怒られるように」。ネタなのか真実なのか、全く定かではない。
将来は大学院に進学を希望、その先は「幸せな家庭の築きたさもひとしお」。プロになる気はないという。「食っていけないので」 と言っていたが、「ネタは普段の生活から」という彼にとって、お笑いは食べていくための仕事ではなく、すでに彼そのものなのだ。

C東京大学新聞

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